勤務交代時の引き継ぎ不足による不適切な患者対応

ヒヤリ・ハット事例

公開日:2023.12.21

勤務交代時の引き継ぎ不足による不適切な患者対応

「1件の重大な事故の背景には29件の軽微な事故があり、さらにその背景には300件のヒヤリ・ハットがある」というハインリッヒの法則をご存知でしょうか。

この「ヒヤリ・ハット事例」特集では、実際に起こった事例をご紹介します。原因や対策を知ることで学びの一助としていただくほか、記事の最後には事故を未然に防ぐための参考となるようなお役立ち情報も添えております。日々の診療のヒントとして、ぜひお役立てください。

(事例の出典:日本医療機能評価機構 医療事故情報収集等事業



勤務交代時の引き継ぎ不足による不適切な患者対応

<この事例から学べること>

勤務交代時は引き継ぎを徹底し、とくに多職種間でのコミュニケーション不足に注意する。

事例概要

※以降、一部表記を除き原文ママ

患者概要

患者 40歳代男性
疾患名:胆嚢炎
影響度 軽微な処置・治療が必要もしくは処置・治療が不要と考えられる
当事者 医師

事例の内容

ウォークイン当直として勤務中、腹痛、発熱患者より受診希望の連絡あり、受診可と伝え8:10頃患者来院。研修医により採血、CTオーダーされ、結果待ちの状態となった。

ウォークイン当直の業務が8:30までであり、病棟患者の対応もあったため、8:30の時点でPHSを返却した。その後救急科Dr.より引き継ぎもなく、患者が研修医に任せっきりになっていると電話を受けた(検査結果が9:20頃出て、その後適切に対応した)。

背景要因

  • 勤務交代の境界で来院、検査オーダーとなった患者であり、またPHS返却の際に日勤帯の救急科Dr.がわからず、引き継ぎがしっかりとできていなかった。

改善策

  • 他職種間でのコミュニケーションを徹底する。


※当コンテンツはメルマガ限定コンテンツです。SNSなどでの拡散、他の方への提供はご遠慮ください。

「コミュニケーション」におけるお役立ち情報はこちらから

ドクタービジョン編集部

医師がキャリアや働き方を考える上で参考となる情報をお届けします。医療業界動向や診療科別の特徴、転職事例・インタビュー記事、専門家によるコラムなどを日々の情報収集にお役立てください。

今の働き方に不安や迷いがあるなら医師キャリアサポートのドクタービジョンまで。無料でご相談いただけます