ブランクがある医師が復職する際に注意すべきポイント

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転職ノウハウ

公開日:2018.07.19

ブランクがある医師が復職する際に注意すべきポイント

ブランクがある医師が復職する際に注意すべきポイント

結婚や出産、育児などのライフステージの変化で、一度退職したり、キャリアプランを見直す女性医師は多いです。また、病気による入院や過労・ストレスによる精神状態の悪化などで、一定期間休職をするという選択をする医師もいます。こういった長期間のブランクを経て再び仕事を再開するにあたっては、医師が比較的転職しやすい職業であったとしても、不安な気持ちは大きいでしょう。それでは、ブランクのある医師が復職するときに気を付けるポイントにはどんなものがあるのでしょうか?

優先順位をしっかりと決める

仕事を退職して一定期間休職する場合には、病気や入院によるもの、結婚や出産など女性のライフイベントによるものなどがありますが、いずれも人生の中での大きな出来事があったはずです。体力的に、精神的に余裕のない状況の中で働き続けるよりも、一度休んでから仕事を再開した方が良い場合もあります。ご自身やまわりの生活環境が安定した状態になったら、落ち着いて考えながらゆっくり復職先を決めることができる点にもメリットもあります。

復職する際に重要なのは「優先順位をしっかりと決める」ことです。仕事だけ、育児だけなど単一のストレスにはある程度耐えることができた場合でも、仕事や育児、家庭の事など複数の方向からストレスが掛かると一気に心への負担が大きくなり、心身ともに疲弊してしまうことも多いです。

たくさんのことを頑張りすぎないように、優先順位は自分の中で決めておくようにしましょう。それは、仕事第一でもいいですし、逆に仕事は時短勤務で残業もないように働くという家庭優先でももちろん問題はありません。一度に複数のことを頑張りすぎてしまうと限界が来てしまいます。一番優先したいことを決めて、それ以外はできる範囲でやるといった気楽な気持ちでいることがストレスを溜めない秘訣です。

なるべく早いうちから動き出す

復職すると決めたならば、なるべく早く転職活動を始めることも重要です。条件がよい求人が出るかどうかは運とタイミングの問題も大きいため、早いうちからアンテナを張って、復職先を探しておくに越したことはありません。

自分で病院HPなどから条件に合う職場を探すのでもよいですが、できるだけ転職サービスを頼った方がよいでしょう。転職サービスは膨大な量の求人データベースを持っています。ですから、例えば「子どもがいるから残業はなく、週3日勤務でも大丈夫な病院を紹介してほしい」という医師の要望に対して、最も条件の合う病院を紹介してくれます。

希望する条件を登録をしておけば、条件が合致する病院が見つかった時に連絡をくれます。自分の最も優先したい条件に合う病院を見つけられる可能性が非常に高くなるので、復職先を見つけるときはなるべく早く転職サービスに登録するようにしましょう。

常勤医にこだわる必要はない

復職の際は、無理に常勤医として働く必要はありません。復職直後は気持ちに余裕がないことも多く、週に4日や5日の勤務をすると心身が追いつめられてしまうことも十分に考えられます。ですからまずは、常勤医としてではなく、週に2-3日の定期非常勤医として働いたり、スポット勤務をしたりして、徐々に働くことに体を慣らしていく選択も良いのではないでしょうか。

定期非常勤勤務は常勤医と異なり、残業はあまり発生せず、当直などもあらかじめ行わない旨を伝えておけば発生しません。さらにスポット勤務は、定期非常勤よりももう少し気楽に働くことができます。また健康診断やコンタクト健診など大きなストレスが発生しない業務に就くことも可能です。

医療機関すべてが常勤医としてバリバリと週5日フルタイムで働ける人材を求めているわけではありません。「この曜日だけ〇〇科の先生が不足しているから来て欲しい」「たまの欠員に対応してほしい」といった要望のある医療機関も多いため、フルタイムで働けないからと言って迷惑だということはありません。

医師には、責任感が強くストレスを感じやすい人が多い傾向があります。しかし極度のストレスは医師本人の心身を蝕んでしまいます。何らかのライフステージの変化によりブランクが生じるタイミングは、起きた生活の変化でストレスを感じやすい状態になっているはずです。医師は社会貢献性の高い職業ですが、医師本人のワークライフバランスがとても重要なので、決して無理をする必要はありません。復職をする時はゆっくりとストレスにならないよう、徐々に働くこととに慣れていくことをおすすめします。

ドクタービジョン編集部

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