仕事と家庭を両立できる職場の選び方

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公開日:2017.12.21

仕事と家庭を両立できる職場の選び方

仕事と家庭を両立できる職場の選び方

医師は勤務先や診療科目によっては、勤務時間が不規則になるようなハードな労働環境で仕事をする場合もあります。そのため、仕事と家庭を両立したいと考える医師にとっては、職場選びがとても重要となってきます。 そこで今回は、仕事と家庭を両立できる職場の選び方についてご紹介していきます。「両立を目指して転職したのに失敗した」ということが起こらないようにするためには、事前の情報収集や失敗しない転職先選びのポイントを理解しておきましょう。

医師は仕事と家庭は両立可能なのか?

医師の仕事はハードであることも多く、「仕事と家庭を両立することは可能なのか?」と気になる人もいるのではないでしょうか。実際のところ「両立はしたいけれど、仕事が忙しいため難しい」と考えている方が多いようです。 年齢を重ねていく中で、家庭を重視した働き方に方向転換したいと考えるのであれば、「現状の働き方で両立できない原因はどこにあるのか?」根本的な部分についてまず理解する必要があります。 ここで仕事と家庭の両立に悩む医師が抱えている原因について考えてみましょう。

当直のある病院に勤務している

当直のある診療科に勤務する医師は、生活リズムが不規則になってしまうため、仕事と家庭のバランスが取りづらい傾向にあります。

残業や休日出勤が多い

1つの病院に患者が集中している地域や、高齢者の割合が高い地域などでは、医師一人あたりが担当する患者数が多いため、時間外労働をして対応しているところも少なくありません。また、救急や休日診療を行っているところで、医師の人数が足りていない状況であれば、休日出勤せざるをえない状況となっています。

医師不足が深刻な病院

全国的にみても医師不足は問題視されていますが、医師一人あたりの業務負担が大きい病院の場合は、必然的に労働時間も長くなり、その結果時間外労働を増やす原因となっています。 労働時間が増えると、その分家庭で過ごす時間を削ることになり、心身のバランスが取れなくなったり、家庭に悪影響を与えてしまったりします。

仕事と家庭の両立を実現するための方法とは?

これらの原因を踏まえて、仕事と家庭の両立を実現可能とするためにはどのような方法があるのか、考えてみましょう。 まずは現状の働き方を整理してみて、「何が原因となっているのか」を知ることからはじめてください。仕事と家庭を両立できないそもそもの原因を知ることは、今後転職先を探す上で軸になってきます。原因が自分で理解できていなければ、転職しても全く解決しなかった、という場合もあります。 現状を解決できるようにするためには、まずはどこに原因があるか考えて見てください。原因が理解出来たら、「上司や先輩に相談して解決できることなのか」「それとも転職した方がいいのか」など具体的な方法を考えていきましょう。 転職を希望して人材紹介会社に登録する医師の多くは、先ほどお話したような原因が転職理由となっています。また、転職することで仕事と家庭の両立を実現できている医師もたくさんいます。 病院によって患者や診療科が違うため、当然働き方が変わってきます。現状を把握した上で、転職して両立の実現を目指すことも考えてみましょう。

職場選びに失敗しないためのポイント

ここで、仕事と家庭の両立を目指して転職する方法として、 職場選びで失敗しないポイントについていくつかご紹介していきます。せっかく転職して新しいスタートを切ったとしても、職場選びを間違えると現状よりさらに忙しくなってしまい、両立とは程遠いような環境を選んでしまう可能性もあります。 次のようなポイントをおさえて転職活動することで、より仕事と家庭の両立に 近づくことができるようになります。

急いで決めず複数の病院を比較して決める

転職先の病院を探す中で、「なるべくなら早く決めたい」と焦る気持ちが出てくるものです。しかし、先輩医師や人材紹介会社のコンサルタントから紹介された紹介された病院を、条件などチェックせずに決めてしまうことは避けましょう。 転職してから「こんなはずじゃなかった」とマイナスなギャップが生じてしまわないように、病院探しをする場合は複数の病院を比較しながら、具体的な条件を元に決めるようにしてください。 また、転職先の病院にとっては働いてくれることは嬉しい事なので、労働環境など条件面については多少良い方向へ話してしまうこともあるでしょう。ですが自分の理想とする働き方が本当に実現可能なのか、面談だけではわかりません。面談で病院側から得られる情報以外に、コンサルタントに相談するなどして細かい部分まで情報収集をしましょう。 ひとつの病院に絞って決めるのではなく、複数の病院の労働環境や雰囲気なども比較し、自分に合った病院を決めましょう。

求人に掲載のある条件以外も細かく確認する

求人に掲載されている条件だけでは、その病院がどういった働き方を推奨しているのか、どのような医師がいるのかなど 、内側の部分まで分からないことがほとんどです。このような細かい情報も、コンサルタントに相談しながら情報を集めるようにしてください。 求人の内容だけを頼りに病院を決めてしまうと、転職した後に「イメージと違った」「書いてあることと違う」などギャップを生じる原因になります。実際には、面談時や転職希望先の病院に行ってみてはじめて分かることも多いため、細かいところまで確認するようにしましょう。

1つの条件にこだわりすぎないこと

転職する際、自分が希望する条件を全て満たす病院を見つけるのはなかなか難しいことです。 しかしながら、「お給料が高ければいい」「休日がちゃんと取れるならいい」などと一つの条件に絞った転職先の探し方をしてしまうと、いざ仕事が始まってから他の面で苦労することにもなりかねません。 転職先を探す際はひとつの条件にこだわりすぎず、収入面や労働環境、人間関係など含めたバランスを総合して比較するようにしましょう。 ただし、条件に優先順位をつけておくことは大切です。前述の通り、全ての条件を満たすことは難しいので、どの条件を優先して転職したいのか、整理して病院探しをしましょう。 仕事と家庭を両立したい人の場合は、休日出勤や時間外労働が少ないところを探すことになりますが、そのぶん給与面で納得できない可能性もあります。そのようなバランスも病院側や転職コンサルタントに確認をしながら話を進めていきましょう。

転職先の人間関係は必ず聞いておくこと

転職先選びで失敗した、と感じるケースとして最も多いのが人間関係に関する問題です。 人間関係に関する問題は、求人情報だけでは把握しづらい部分です。コンサルタントに事前に情報をもらっておく、あるいは病院での面談の際に担当者に聞いたり、院内の見学をするなどして実際に自分が勤務した時の雰囲気を確かめてください。 たとえ、仕事と家庭の両立ができるような環境だとしても、人間関係が良くないと仕事を続けていく中で、また転職を考える必要が出てくるかもしれません。しかも、精神的ストレスは家庭にも影響し、両立が難しくなることもあるため必ず最初に情報収集しておくようにしましょう。

転職を考えるなら早いうちから準備が大切!

職場選びに失敗しないためのポイントについてお話ししましたが、本当に転職するのであれば早いうちから準備しておく必要があります。 正しく認識していない人も多いのですが、転職することを決めてからすぐに退職できるわけではありません。転職を決めてから病院探しや実際に退職をするまでの期間を考えると、少なくとも3か月、余裕を持つなら半年〜1年ほどの期間はかかるとみて、転職をする準備を進めていきましょう。 転職活動をスタートする前に、まずはいろんな病院について情報を知る必要があります。特に、仕事と家庭を両立する職場を探したい医師であれば、求人内容だけではなく実際の病院の雰囲気や働き方、人間関係など細かい情報まで知ることが重要となります。 細かい部分まで情報収集するためには、実際に転職した先輩医師に相談をしてみたり、転職サイトに登録して自分の希望に合った求人を紹介してもらいながら、理想とする転職先を絞っていくようにしましょう。

スケジュールに余裕をもった職場選びを!

転職先の病院を1度で決められるのは本当に希な話です。いろんな話を聞き、比較していく中で、自分の希望に合った転職先が見つけられるようになります。転職には時間がかかると考え、焦らず仕事と家庭を両立することができる職場を探すようにしましょう。また転職先を探すと同時に退職する準備も並行して行うことをおすすめします。 ベストなタイミングで新しいスタートをきるためには、早いうちから相談を始めたり、退職するまでの準備を進めたりすることが大切です。

ドクタービジョン編集部

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