地方で働くという選択肢。各自治体が誇る支援制度とは?

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公開日:2020.03.24

地方で働くという選択肢。各自治体が誇る支援制度とは?

地方で働くという選択肢。各自治体が誇る支援制度とは?

都市で働くか、地方で働くかは、今後の人生を決定づける選択になると言っても過言ではありません。もし、地方で働くことを考えているのであれば、各自治体の支援制度を調べてみることをおすすめします。あなたの選択を後押しする、独自の制度がある地方自治体も少なくないのです。

都市で働く?地方で働く?それぞれのメリットとデメリット

まずは、都市で働く場合を見ていきましょう。メリットと言うと、やはり何でも揃っていることが挙げられます。学会に参加するにも、子育てをするにも、何をするにも便利であることは否定できません。また、都市は人口が多く、より希少な症例を経験できる可能性も高く、医師としてのキャリアアップも十分に見込める環境です。ただし、基本的に医師数は充足の傾向にあり、地方に比べて給与が低いことがデメリットです。
地方で働く場合、メリットは何よりも給与水準が高いことでしょう。医師数が足りていない地域では、医師の存在価値が高いため、相応の報酬を得ることができるのです。社宅として住宅を貸与してくれたり、都市に出るための交通費を負担してくれたりするなど、充実した福利厚生が整っている環境も少なくないでしょう。一方で、デメリットは不便であること。病院によっては最先端の研究にいつも触れられるとは限らないため、キャリアアップを目指すには不便と言わざるを得ません。このように、地方で働くことには、都市で働くことと相反するようなメリットとデメリットが存在します。

地方で働く場合の支援制度

地方では、医師不足が非常に深刻なものとなっています。各自治体においては、医師を集めるために独自の支援制度を設けるところもあるほどです。そこで今回は、代表的な支援制度をいくつかご紹介します。

医学部の学費補助

数多くの地方自治体が用意している制度です。数年間へき地への勤務を条件に、医学部への進学にかかる費用を補助する制度となっています(基本的に賞与の形)。「医師になりたいけれど経済的な理由で困難な人」と「医師数の増加を目指す地方自治体」を上手くマッチングさせる制度と言えるでしょう。

復職支援制度

女性医師は出産や育児のため、キャリアにブランクが空いてしまうことがあります。そのような医師を対象に、保育などのサービスや研修などのプログラムを充実させて、復職を支援している地方自治体も少なくありません。復職に悩んでいる人は、自分の住んでいる地域の役所などに聞いてみると良いでしょう。

海外留学奨学金貸与

より高いスキルを持った医師を定着させるために、海外留学に関わる資金を援助する地方自治体もあります。留学から帰国後、数年の勤務が必要不可欠になりますが、本来ならば非常に高額な費用の掛かる海外留学を援助してくれるのは魅力的ではないでしょうか。
このように、医師不足を解消しようと、各地方自治体では様々な独自の支援制度を設けています。都市部で働く以外の選択肢を持つことで、QOL向上にも役立つでしょう。一度、地方で働くことを考えてみるのはいかがでしょうか。

地方で働く場合の支援制度

キャリアアップする手段の一つに、特定の症例に対する研究を深めて、論文を発表するというものがあります。地方自治体によっては、転入してきた医師に対して、研究に関わる費用を貸与する制度が存在します。条件を満たすことで費用の返還が免除されることも。キャリアアップを希望する医師におすすめです。
参考記事はこちらから
医師確保に向けた都道府県における新しい取組例(内閣府サイト)

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