基本領域
総合診療専門医の概要と取得条件
科目概要
総合診療専門医とは、地域や医療機関の要請に応じ、幅広い領域を担当する医師の専門医です。患者さまを多角的に診たり、家族や生活背景を診たり、地域全体を診たりすることで患者さまの状態を把握します。総合診療専門医は、医師免許を取得後、研修修了に伴う審査を満たし、筆記試験等に合格することで取得できます。
所属学会
一般社団法人 日本専門医機構
専門医数
―
性別比(男:女)
―
平均年収
1,617万円 ※1
専門医取得条件
- 有効な医師国家資格および臨床研修修了実績を有する者
-
下記の資格書類審査が認められる。
- A.認定プログラム、またはカリキュラム制を定めた認定施設における研修修了の証明書
- B.研修の実績証明
- C.研修の達成度評価記録(修得すべき知識・技能・態度などの到達目標を達成したか否かについての評価)
- D.教育研修修了実績(日本専門医機構が認定する共通講習)
- E.学術業績(総合診療における学会発表や論文等)
- F.医師免許証(写し)
- G.臨床研修修了登録証(写し)
- 総合診療専門医認定試験に合格している。筆記試験、面接試験などによる資格審査
- 日本専門医機構の管理システムにマイページ登録(研修開始・研修修了登録)が完了している。
- 専門医認定料を支払っている。
詳細については以下を参照
総合診療専門医の認定・更新 【出典】一般社団法人 日本専門医機構 総合診療専門医検討委員会専門医試験内容
■CBT試験
出題数:250問
- 専門医共通10問
- 総合診療Ⅰ・Ⅱ120問
- 内科80問
- 救急20問
- 小児科20問
■オンライン面接試験
基本面接ルールは以下
- 形式:遠隔会議システムを用いて行う。受験者1人に対して複数の評価者が面接する。
- 時間:専攻医:面接時間は1人15分間程度とする。
- 方法:受験者、評価者ともにビデオをオンの状態で面接を行い、評価者が録画する。
- 内容:専攻医:経験省察研修録(ポートフォリオ)記載内容の信頼性を確認し、今後の自己研鑽・展開を聞く。
- 接続:遠隔会議システムの情報は、事務局が個別に受験者に送付する。 ※特任指導医の場合、時間と内容が異なるためご注意ください。
詳細については以下を参照
2022年度総合診療専門医認定試験情報 (2022年9月公開版) 【出典】一般社団法人 日本専門医機構 総合診療専門医検討委員会専門医更新条件
総合診療専門医資格の有効期限は5年間です。専門医認定期限が満5年を迎える前に更新申請を行わなければなりません。
以下(1)~(4)が満たされた場合、総合診療専門医が更新されます。
- 更新審査には下記のものが含まれる。
- A.勤務実態の自己申告
- B.診療実績の証明
- C.共通講習
- D.領域講習
- E.学術業績・診療以外の活動実績
- F.多様な地域における診療実績
B.~E.で必要とされる各項目に必要な単位は下記の通り。なお更新に必要な単位の合計は 50 単位とする。
項目 取得単位 B. 診療実績の証明 10 単位 C. 共通講習 最小8 単位、最大10 単位 D. 領域講習(共通講習以外の講習) 最小20 単位 E. 学術業績・診療以外の活動実績 最大10 単位 - 総合診療専門医更新認定試験(e-テストを含む)に合格している。
- 日本専門医機構の管理システムにマイページ登録がある。
- 専門医更新料を支払っている。
詳細については以下を参照
総合診療専門医の認定・更新 【出典】一般社団法人 日本専門医機構 総合診療専門医検討委員会専門医試験受験者数
―(令和元年度/2019年度)
専門医試験合格者数
―(令和元年度/2019年度)
専門医試験合格率
―(令和元年度/2019年度)
- ※1 令和3年(2021年)5月時点のドクタービジョン掲載求人をもとに平均値を出しています
超高齢化に医師不足...これからの日本に求められる専門医/総合診療専門医
今後も少子化、高齢化が同時に進むことが予想される日本。とくに地方では医師不足も深刻化しており、これまで以上に医療体制が脆弱化してしまう可能性があります。そうした事態を防ぐために求められているのが、総合診療専門医です。複数の疾患を持つ人に対応し、在宅医療・地域医療において職能を発揮する総合診療専門医は、将来性のある診療科として今後の活躍が期待されています。