放射線科専門医の概要と取得条件

基本領域

放射線科専門医の概要と取得条件

科目概要

放射線専門医は基本領域の専門医資格で、サブスペシャルティ領域の「放射線診断専門医」「放射線治療専門医」の前段階として求められる放射線科全般の知識と経験を一定レベル以上有する医師であることを示します。
初期臨床研修修了後、日本医学放射線学会に入会し、日本専門医機構認定放射線科専門研修プログラムを修了した後、専門医試験に合格することで取得できます。

所属学会

公益社団法人 日本医学放射線学会

専門医数

7,037人
専門医機構認定専門医数:863人※1

性別比(男:女)

病院 75.6:24.4※2
診療所 67.4:32.6

平均年収

1,550万円※3

専門医取得条件

  1. 日本医学放射線学会の会員の者
  2. 日本国の医師免許を有する者
  3. 医師法(昭和23 年法律201 号)第3条および第4条の規定に該当しない者
  4. 申請時において、初期臨床研修期間を含め5年以上の臨床経験を有する者
  5. 申請時において、3年以上日本医学放射線学会正会員である者
  6. 日本専門医機構認定放射線科専門研修プログラムで実施した内容が当該研修プログラム管理委員会により適切に評価され、研修修了と判定されている者
  7. (6)の要件を満たさないが、日本医学放射線学会認定の研修を3年以上行い、別に定める要件を満たす者

詳細については以下を参照

専門研修プログラム新整備基準 【出典】公益社団法人 日本医学放射線学会

専門医試験内容

■筆記試験

<内容>

  • 放射線診療全般(診断、核医学、治療)における基礎知識
  • 臨床放射線科医としてわきまえておくべき放射線物理学、放射線生物学、放射線安全管理(放射線防護)
※2019年2月7日、公益社団法人 放射線医学学会会員専用ページにアップロードされた『カリキュラムガイドライン改定版(2018年12月版)』の内容に基づき出題されます

<補足>
受験を希望する方は、公益社団法人 日本放射線医学学会会員専用ページにアクセスし、受験申し込みフォームより申請を行うと学会より願書が届きます。

専門医更新条件

放射線科専門医資格の有効期限は5年間です。専門医認定期限が満5年を迎える前に更新申請を行わなければなりません。

専門医試験受験者数

315人(令和2年度/2020年度)

専門医試験合格者数

281人(令和2年度/2020年度)

専門医試験合格率

89.2%(令和2年度/2020年度)
  • ※1 令和3年8月時点
  • ※2 令和2年12月31日時点
  • ※3 令和2年10月時点のドクタービジョン掲載求人をもとに平均値を出しています

最先端の技術を取り入れ、治療と予防の双方に貢献する/放射線専門医

放射線治療は五大失病の一つであるがんの治療に寄与する重要な手段です。また、「治療」だけでなく病気の「予防」にも効果的なため、今後さらに期待される分野と言えるでしょう。最近では画像認識技術に人工知能が応用されるなど、目覚ましい進歩を遂げている領域でもあります。

従来のやり方にとらわれることなく新しい技術を取り入れていくことで、放射線科医としての存在意義をより強固なものにできるでしょう。ご自身が医師としてどのようなキャリアを積んでいきたいのか、理想とする医師像を改めて考えたうえで、診療科選択を行ってください。

基本領域(19領域)

新専門医制度の19領域より、専門医に関する情報を科目毎にまとめています。以下のリンクよりご確認ください。学会に所属する医師の人数・性別比・平均年収、さらに専門医取得条件や専門医試験内容、専門医試験の受験者数・合格者数・合格率などが分かるため、キャリア選択の参考に役立ちます(以降の科目は順次更新予定)。

注意事項

  • 本ページは公開日2022年7月12日時点の情報を参考に作成しております。
  • 最新の情報につきましては、厚生労働省や各学会の発表をご確認ください。