転職先を決めるとき、重視する条件にはどのようなものがありますか?「給与」「交通アクセス」「経験できる症例」など、希望する条件は人それぞれ。転職先が条件に合致するか見極めるときに大切なのが、細やかな情報収集です。
では、転職を検討する病院について、どのように情報収集すれば良いのでしょうか?ホームページなどで公開されている情報以外でどのように知ることができるのでしょうか。今回は、転職を成功させるために欠かせない、転職の際の情報収集の方法について紹介します。
情報収集の方法1:インターネットで調べる
転職先の病院の情報を調べるのに最も手軽な方法が、インターネットで調べることです。病院が採用サイトを用意していたり、転職支援サイトに求人を掲載したりしていれば、下記のような情報を入手できるでしょう。
・どの診療科で医師を募集しているのか
・だいたいの年収はどのくらいになるのか
・休日はどのようになっているのか
・どのような福利厚生があるのか
・どのような症例を経験できるのか
・専門医の取得は可能か
手軽に情報を入手できるのは大きなメリットです。また、実際に働いている医師や看護師の方々のインタビューを掲載している病院もあります。そういったコンテンツを通して、病院の雰囲気を感じ取ることもできるでしょう。ただし、この方法で得られる情報はあくまで表面的なものであるため注意が必要です。
また、こうした情報は、多少誇張された表現であることが多くあります。残業・当直・オンコールが多く激務である...といった実態がある場合は、書かれていないこともあるでしょう。求人票に書かれている情報を鵜呑みにしてしまうと、入職してからイメージとのギャップが生じて、ストレスを感じるかもしれません。
さらに、病院内の雰囲気はなかなか掴みづらいものです。人間関係が良好かどうか、働きやすい雰囲気であるかどうかを、インターネット上の求人から把握することはできません。インターネットで調べる情報はおおまかなことを知るのに適していますが、それだけで転職を決めるのは危険でしょう。
情報収集の方法2:実際に働いている医師に聞いてみる
病院で働く医師に聞くのは、内部の実情を把握するのに有効な方法です。"生きた情報"であるため信頼性はとても高いと言えるでしょう。特に、働きやすいか、休日は取りやすいか、給与は求人票と偽りがないか、昇給は行われるかなど知りたい情報をピンポイントに把握することができます。
ただし、転職を検討する病院で、知り合いの医師が働いている可能性はとても少ないです。知り合いの知り合いくらいまで広げれば見つかるかもしれませんが、それでも可能性は低いでしょう。誰でもできる方法ではないので、たまたまそのような知り合いがいたら...程度に留めておきましょう。
情報収集の方法3:転職コンサルタントに聞く
現実的に、最も頼りになる手段が、「転職コンサルタントに聞くこと」です。転職コンサルタントは求職者紹介や入職後フォローのために、病院と密に連携を取っています。病院とやり取りを重ねるうちに、どのような雰囲気で、条件面はどうなのかなどの情報を蓄積していきます。医師にとって事前に転職希望先の細かい情報を聞けるということは、大きなメリットです。
転職コンサルタントは、医師に長く働いてほしいと考えています。と言うのも、病院は長く勤めてくださる人材を期待しているため、紹介した医師がすぐに退職してしまうと、紹介元への信頼が失われてしまうのです。だからこそ、入職後にギャップを感じないよう、情報を誇張してお伝えすることはありません。誠実にフォローするように心がけているところが殆どです。
履歴書や職務経歴書の書き方をアドバイスしてくれたり、面接の対策をしてくれたりします。病院側がどのような人材を求めているかも把握しているため、面接を突破する強い味方になってくれるでしょう。コンサルタントを利用した転職は、基本的に求職者に金銭的な負担が生じることはありません。積極的に利用してみるとよいでしょう。