自宅から病院までのベストな距離は?医師の通勤事情

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公開日:2019.12.10

自宅から病院までのベストな距離は?医師の通勤事情

自宅から病院までのベストな距離は?医師の通勤事情

通勤時間が長いと、それだけで仕事をする上で大きな負担となります。都心にお住いであれば、満員電車での通勤に大きなストレスを感じている医師も少なくないでしょう。では、病院からどのくらいの距離に住むのがベストでしょうか?医師の通勤事情と合わせて解説します。

働き方で大きく変わる通勤距離

通勤時間はなるべく少なく。そして、電車であれ自動車であれ、通勤するだけで疲れてしまうのは避けたい。「働いている病院の近くに住むことができたら」と考える医師は少なくありません。しかし、都心の病院に勤めている場合、近くで物件を探そうとすると家賃は高くなりがちです。たとえば、一軒家を購入しようと検討した時、地方より都心のほうが数千万円高いこともあるでしょう。また、治安の良さなども考えると、地方に住むことを希望する場合もあるようです。
しかし、働き方や診療科によっては、どのくらい離れた場所に住めるかは変わってきます。外科や産科、麻酔科などの手術に携わる診療科の常勤医はオンコール勤務も仕事です。呼び出しがあれば出来る限り早く病院に駆けつける必要があるため、病院から30分以内にお住まいの方が多くいます。医師の中には、平日は病院の近くにアパートを借りて単身赴任のような生活をし、土日は地方で暮らす家族の元に足運ぶといった生活を送る方もいらっしゃるようです。
一方で、オンコールがない方、通勤時間が長くても良い方であれば、病院から1時間~1時間半ほど離れた地域に住めるでしょう。都心から離れるほど家賃も抑えられるため、そのように選択する人もいます。

病院に近い場所に住むメリットは?

病院に近い場所に住むことは十分にメリットがあります。まず第一に、体力的に負担が少ないことは大きなポイントでしょう。医師は体力的に負担のかかる職業です。手術を行う診療科で働く場合、長時間の集中力が求められ、体力を大きく消耗してしまうでしょう。たとえ、かならず座れる電車であっても、通勤時間が長ければより疲労してしまいます。病院の近くに住むことで、通勤にかかる時間を休息に回せれば、仕事の疲れも十分に癒せるはずです。
また、プライベートの時間がつきやすいのもメリットでしょう。通勤時間が2時間以上あると、家に帰ってからできることは限られてしまいます。通勤時間が1時間以内に住めば、仕事終わりに勉強をしたりジムに行ったり、軽くお酒を楽しんだりとプライベートを充実することができるでしょう。家が近い分、オンコールや当直などを任される可能性はありますが、報酬は増えますし貢献度の高さから昇給も期待できるため、意外と近くで働くことも悪くはないと思えるのではないでしょうか。

あえて地方の病院で働く意味とは

都心の病院で働くことを選ぶ医師がいる一方で、地方の病院を選ぶ医師もいます。と言うのも、医師数は都心では充足傾向で、地方では不足傾向にあります。医師が不足傾向にある地域では、都心よりも報酬が高く設定されていることもあり、あえて地方の病院で働くことを希望する医師もいるのです。東京近辺の千葉・埼玉・茨城などでも、医師が不足している傾向にあるため、片道1時間~2時間の距離に好条件な職場があることもあるでしょう。
たとえば、非常勤医で考えると、都心が日給6-8万円のところ地方だと日給10-12万ほどになることが少なくありません。そのため、都心に住む医師の中には、あえて遠くの病院に通うことがあるのです。
どのような働き方をするか、また労働に対してどのような考え方かによって、自宅から病院までのベストな距離は異なるでしょう。働く上で何が大切かをじっかりと考えて決めるようにしましょう。

ドクタービジョン編集部

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