医師は高収入といわれる職業です。平均年収は1,000万円を超えており、勤務1年目から600万円を超す年収となることも珍しくありません。この記事では、高収入で働く医師に共通することをご紹介します。
1:開業医
高収入な医師に共通することの一つとして、開業医であることが挙げられます。もちろん、勤務医で数千万円の収入を得ている医師もいますが、少ない傾向があります。開業医の平均年収は高く、2,000万円を超えています。開業する診療科によっても異なりますが、自由診療が多い美容クリニックの場合、数千万円から数億円の収入を目指すことも可能になります。
ただし、開業すれば必ず収入が上がるということではありません。開業にはリスクが伴います。開業時、自己資金だけで開業できる人は稀でしょう。そのため、金融機関から融資を得る必要があり、融資で借りたお金は毎月一定額を利子付きで返済しなければなりません。
また、開業医には「経営者」としての知識やスキルが必要になります。集患が十分に見込めそうか、どのように病院スタッフを雇用するか、月にどれくらいの患者がくれば経営が成り立つか、患者数を増やす施策にはどのようなものがあるか、このようなことを考える必要があります。開業医は収入が大きいですが、それだけのリスクを背負っていることも理解しておきましょう。
2:市中病院のほうが高収入を達成しやすい
卒業後の進路などによって、高収入を目指しやすいかどうかに関わってくることがあります。例えば、国立大学や一部私大などは学閥も大きく広がっていて、これらの医学部を卒業した医師は、大学病院での勤務や臨床以外の道に進むことが多いという特徴があります。
大学病院で勤務することは社会的地位が非常に大きいですが、収入は市中病院の勤務医とは乖離があります。同じ年齢でも300~500万円ほどの差がつくことも珍しくありません。もちろん、大学病院内で出世していき、教授職などになれば役職の手当てがつくため収入は数千万円になることもありますが、大変な道ともいえるでしょう。
例えば一例で、大学病院で働く35歳の医師の収入が1,300万円だとすると、市中病院で働く同じ年齢の医師の収入は1,500~1,800万円ほどになることもあります。大学病院、市中病院、研究などは社会の医療のために必要なことです。しかし収入面では差が出てしまうこともあります。
3:難易度が高い専門スキルを持っている
難易度が高い症例に対応できる医師は希少であるといえます。特に、心臓外科や消化器外科は難易度が高く専門的なスキルが必要なため、医師の絶対数が少なくなっています。これらのスキルを持つ医師は、保険診療範囲の勤務医として高いレベルの収入を得ることができます。ただし、技術面でとても難しく、日々知識のアップデートが必要です。体力的にも厳しいため、50代半ばころには手術の対応ができなくなることもあります。
4:地方で勤務している
近年、医学部が増加していることから伺えるように、日本での医師数は不足傾向にあります。東京や大阪などの大都市圏では充足傾向にありますが、特に地方では不足しています。医師数自体が少ないので、医師を雇用するにあたって、条件は最大限譲歩してくれます。おおよそ都市部と比べて20%~30%ほど、収入が多くなります。
住まいが東京の場合、埼玉や千葉、栃木など1時間程度で通勤できるような病院まで広げて求人を探してみると、年収を高くすることができるかもしれません。アルバイトなども、基本的に大都市より地方のほうが給与は高く、大都市では1日8万円程度なのに対して、地方では1日12万円から15万円ほどの給与を提示してくれることもあります。