医師に多い転職理由と転職する際の注意点とは?

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転職ノウハウ

公開日:2018.12.12

医師に多い転職理由と転職する際の注意点とは?

医師に多い転職理由と転職する際の注意点とは?

医師の平均勤続年数とは、どのくらいだと思いますか?医師全体の平均年齢は42.1歳で平均勤続年数は5.3年という結果になっています(2017年度賃金構造基本統計調査より)。

対して一般労働者は平均年齢43.3歳、平均勤続年数13.5年となっています。これは医師が一般労働者よりも転職する回数が多いことを示しています。

なぜこのような結果になるのでしょうか?そしてなぜ、医師の転職回数は多くなってしまうのでしょうか?

1:医師に多い転職理由とは

医師も一人で黙々と診療をするだけではありませんので、一般的な会社のように人間関係で悩んだり、業務自体が辛くなってしまうこともたくさんあります。その中で医師に多い転職理由には、このようなものがあります。

過重労働

特に外科系や産科系、麻酔科などの診療科は、手術を行うため定時で勤務が終了するということがほとんどありません。もちろん内科や眼科、精神科などでも、大学病院など患者が多く来院する病院では残業が発生することがほとんどです。またオンコールや当直も、医師に過重労働を強いる原因となります。

給与

医師は残業や当直、オンコールで激務になりがちのため、給与水準も高いですが、それでも現在の給与が一定の水準に達しているかどうかに疑問を感じる方も多いです。特に現代は同じポジションにおける他院の給与水準を容易に知ることができるため、待遇に不満を感じたときにも転職を決意することが多くなります。

人間関係

医師の職場となる医療機関の規模が大きければ大きいほど、人間関係は複雑になっていきます。上司や同僚と馬が合わなかったり、医師と看護師のチームで軋轢が生まれていたり、自分の所属する診療科と他科の仲が悪かったりと人間関係に悩んでしまう医師も多くいます。

大学医局への不満

現在は大学医局の影響力はあまり大きくなくなっていると言えます。しかしそれでも若手医師の7割ほどは所属すると言われています。医局人事は不満感や不公平感が起きやすく、「これ以上所属するのものなあ・・・」という声もよく聞きます。特に病院内での立ち位置が見え始めた40代の入口あたりで、医局に所属することへ疑問を抱く人が多いようです。

ライフステージの変化

特に女性医師に多いですが、結婚・妊娠・出産・育児といったライフステージの変化のために転職をする医師もいます。激務な診療科から比較的落ちついた眼科や皮膚科といった診療科に転科したり、美容系のクリニックに転職をする人もいます。また福利厚生として託児所などが整った病院への勤務を希望する医師もいます。

2:転職の際の注意点とは?

医師の転職市場は常に活発です。現在の病院から次の病院へ転職すること自体は容易でしょう。ただし、自分の希望する条件の病院へ転職できるかどうかは話が別です。

なぜ自分が転職したいか軸をしっかり考える

なんとなく今の職場に不満を持っていて転職したいと思っている人も、多いのではないでしょうか?一度不満を持ってしまうと、その感情がくすぶり続けてしまう心情はよく分かりますが、なぜ転職したいのかという軸がはっきりしていないと、次の病院でも結局不満を感じて再度転職したくなってしまうこともあります。今、自分がどんなことに一番不満を持っているのか、しっかりと自己分析することが大切です。

なるべく余裕をもって転職活動をすること

仮に4月に入職を希望するならば、退職の交渉はできれば半年前の10月あたり、最低でも12月中には行いたいものです。そのためにはそれまでに内定をもらっていなければいけません。医師の転職に必要な時間は短くて3カ月、できれば半年ほどと言われています。すぐにでも辞めたいと思っても、急に退職を届け出すと職場にも迷惑をかけたりトラブルとなる可能性があります。ゆっくりと着実に転職を成功させることを意識しましょう。

転職コンサルタントの活用を

転職コンサルタントは、希望の入職時期に向けたスケジュール設定や転職理由の洗い出し、面接や退職交渉のアドバイスなど、転職のあらゆる面でサポートしてくれます。よりよい条件の求人案件を持っていることも多いため、独力で転職しようとせずコンサルタントに相談してみましょう。

ドクタービジョン編集部

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