年代別の医師の転職における注意点とは?

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転職ノウハウ

公開日:2018.09.14

年代別の医師の転職における注意点とは?

年代別の医師の転職における注意点とは?

医師は転職しやすい職業ですが、だからと言って考えなしに転職を繰り返すとキャリアプランに大きな傷ができてしまうこともあります。長期的なビジョンを持ってキャリアビジョンを考えていくためには、どうすればよいのでしょうか。ここでは、人生の各局面で納得のできる選択をするために、医師の年代別の働き方や転職の注意点をご説明します。

20代の医師の働き方

医学部を卒業して後期研修医として働く20代のキャリアプランはとても重要です。大学病院や市中病院に在籍しつつ後期研修を行うことになると思いますが、大まかに分けて医局に属するか、属さないかというポイントが大きくなってきます。

現在は以前ほど医局の影響力は大きくないため、必ずしも医局に所属する必要はありません。しかし医師としてのスキルを磨くには、できるだけ医局に在籍しながら大学病院などで後期研修を受けたほうが有利です。自分が医師としてどういう方向に進みたいのかよく考える必要があります。

初期研修で選択した診療科から転科をしやすいのもこのタイミングです。研修を受けていくにつれ、専門として選択した診療科以外に興味が出てくることもよくあることです。医師として本当に向き合いたい分野はどこなのかについては、この時期に決める必要のある重要ポイントです。

30代の医師の働き方

30代の医師は気力体力ともに充実しており、医師として活躍しやすい年齢です。この年代になると認定医や専門医などを取得している医師も増え、医師としての価値も高まっているはずです。同時に今までの働き方に対して、不満が表面化してくる時期でもあります。

「労働時間のわりに給与が少ない」、「より専門性の高い症例の経験を積みたい」、「職場の人間関係に悩んでいる」という不満から、結婚・出産などによるライフスタイルの変化も出てきます。よりよい条件や働きやすい医療機関への転職を考える医師が増える時期でしょう。

認定医や専門医といったそれぞれの診療科の専門性をアピールできる資格があれば、転職は容易なはずです。また医師は慢性的に不足している傾向にあるため求人は恒常的に出ており、そのような資格を持っていなくても転職自体は可能ですし転科を検討することもできます。給与の高い美容外科や美容皮膚科といった診療科も、30代ならばまだまだ挑戦することができます。

「医師としての専門性を磨きたい」「ワークライフバランスを大事にしたい」「将来の開業に向けて経験と人脈を作りたい」「ライフスタイルの変化に合わせて働きたい」など、どういった軸をもって転職するかが重要となってきます。

40代の医師の働き方

40代の医師は特に医局に所属している場合、転職が重要なファクターになります。40歳を超えるころから医局内でのポジションが固まり、医局の体制に対する不満や医局人事の理不尽さに疲れてくる医師が多くなります。

基本的には民間病院は医局に長く所属していた医師への信頼が高いです。そのため転職自体は容易であることが多いでしょう。ただし医局を辞めるときに円満に退職する必要があります。医局の影響力が薄れたとはいえ、地域によってはまだその影響力が強いところもあります。辞める際にトラブルがあると医局からの圧力がかかり、再就職が難しくなる可能性もあります。1ヵ月や数か月でやめるとなると医局人事のバランスが崩れて、慰留されたりトラブルの原因となったりすることがあるため、なるべくなら半年から1年ほどの余裕をもって退職の意思を示すようにしましょう。

開業をする予定ならばなるべく40代の早いうちから実行に移した方がよいでしょう。銀行の融資は年齢が若ければ若いほど、融資期間を引っ張ることができます。月々の支払が減少して、開業を軌道に乗せるためには早めの行動が必要です。

市中病院などに勤務する一般的な医師も、まだまだ転職は容易な年代です。より条件のよい病院を見つけることもできるでしょう。

50代以降の医師の働き方

50代では指導医を取得しているかどうかで転職の容易さや条件の善し悪しが変わります。指導医を取得している医師は貴重なので、市中病院などからよい条件が出ることが多いです。もし50代で指導医を持ち、転職を考えているならば定年まで勤めあげるつもりで病院を選んだ方がよいでしょう。

50代以降に体力の衰えを感じて、常勤医として働くのが厳しいという判断をするならば非常勤医として働くことも一つの選択です。週5日ではなく2-3日程度働き、気持ちと体力に余裕をもって生活をすることも可能です。健康診断やコンタクトレンズのバイトなどは体力的・精神的に楽に働くことができます。

50代を過ぎると老後のことを考える必要が出てきます。十分な貯蓄と年金がある医師ならばよいですが、そうでないならば老後をどのように過ごすか考えておきましょう。老健の施設長など長く働ける求人を探すことも大切です。

ドクタービジョン編集部

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