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医師免許を活用した働き方は、常勤だけではありません。常勤のほかにも非常勤や今回ご紹介するスポット勤務などの働き方があり、これらを掛け持ちして仕事をこなす医師はたくさんいます。自由な働き方は医療界にも広がりつつあり、こうした働き方は今後さらに一般的になるでしょう。
今回は、医師のスポット勤務の概要、メリット、求人案件の探し方、スポット勤務をする際の注意点について詳しく解説します。
スポット勤務とは?
スポット勤務とは、突発的に発生した人手不足を補う目的で急遽発生する非常勤の求人のことをいいます。多くは数時間のみの勤務で、勤務日数は1日単位または長くても2〜3日程度で済むものがほとんどです。
健康診断やインフルエンザワクチン接種のシーズン、年末年始、ゴールデンウィークなどの時期によく見かける「単発バイト」をイメージするとわかりやすいでしょう。この数年の傾向としては、コロナウイルスワクチン接種に対応するためのスポット勤務も増えています。また、出勤予定だった常勤医が当直に出られなくなり、突発的に療養型病院や特別養護老人ホームでの当直業務がスポット勤務として発生することもあります。
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スポット勤務で働くメリット
スポット勤務には、常勤にはないメリットがたくさんあります。ここではスポット勤務をするメリットをご紹介します。
年収アップが可能
医療は専門性が求められる職業であることから、一般的に医師は高給取りとされています。スポット勤務では医師を急遽集める必要があるため、常勤と同等もしくはそれ以上の額面を掲げる傾向があります。地方や緊急度の高い求人などでは、さらに高単価を期待できるでしょう。
空いた時間を有効活用できる
スポット勤務は時間もしくは日単位の求人。契約時に勤務時間帯の交渉もできるので、常勤先が休みのタイミングにスポット勤務を差し込むことも可能です。とくに土日や年末年始などの長期休暇時は、求人も多く発生するタイミング。オフの時間をうまく使って、年収アップや経験値アップも期待できます。
さまざまな職場や症例を経験できる
常勤先では関われない職場や業務を経験できるのも、スポット勤務のメリットといえるでしょう。とにかく診療経験を積みたい方にとって、スポット勤務は経験値アップの機会です。常勤先とは異なる人脈も形成できることから、常勤先では得られない刺激を受け、仕事との向き合い方や方向性が変わることもあるかもしれません。
自由な働き方ができる
常勤や定期非常勤と比較して、自由な働き方ができることもメリットです。常勤との両立ももちろんですが、最近では子育てや介護との両立をするためにスポット勤務を選択する方も増えています。また、転職の中継ぎやフリーランス医師となり空いた時間に仕事を差し込むために活用している例など理由はさまざまです。このように、目的に応じて職場や仕事内容を柔軟に調整できることは、スポット勤務ならではのメリットでしょう。
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スポット勤務の求人の探し方
この章では、スポット勤務の求人の探し方について解説します。基本的には以下の3つのケースから仕事を得ることが多いようです。
医局や友人、知人からの紹介
スポット勤務は、大学医局からの斡旋をはじめ、知人や友人などから紹介されることが多いです。スポット勤務だけでなく定期非常勤を紹介される機会もあるので、目的と自身のキャパシティに応じて選択しましょう。
医師向けの人材紹介会社に紹介してもらう
最近では医師向けの人材紹介会社に求人を出す医療機関も増えていることから、転職コンサルタントの紹介で仕事につながるケースもあります。転職コンサルタントを間に挟むことで求人内容を客観的に把握しやすくなるほか、内容次第では条件交渉に持ち込めるのがメリットです。
直接応募する
「どうしてもここで働きたい」と思える医療機関を見つけたら、直接問い合わせてみるのも良いでしょう。契約内容と報酬の交渉は自力で行うことになりますが、表立って求人を出していないだけで実は非常勤医を求めていることもあり、交渉可能な場合もあります。
スポット勤務先の選び方のポイント
スポット勤務先の候補を選ぶときには、なぜスポット勤務をしたいのかを考え、目的を設定しましょう。目的には、収入アップ、人脈形成、診療スキル、知識の体得などさまざまなものがあります。
次に目的がはっきりしたら、今度はアルバイト先に求めることを洗い出します。勤務先までの移動時間、業務内容、日勤帯と夜勤帯、日給と時給、などを整理してから、優先順位を整理しましょう。優先順位を整理すると、どのような職場を選ぶべきかが次第に見えてくるはずです。
スポット勤務先を選ぶのに困ったら転職コンサルタントに相談を
自分でスポット勤務先を選ぶのは難しい、時間がない、という方におすすめなのが、医師向けの転職コンサルタントの活用です。上記で紹介したような目的の設定や条件の整理、求人紹介に至るまでを一貫してサポートし、さまざまな経験から的確なアドバイスをしてくれます。
一般には公開されていない求人もあるため、多くの選択肢からスポット勤務先を選ぶことが可能です。スポット勤務に興味がある方は、人材紹介会社に登録して転職コンサルタントに相談することも選択肢に入れておくと幅が広がるでしょう。
スポット勤務をする際の注意点
メリットの多いスポット勤務ですが、事前に把握しておきたい注意点もあります。スポット勤務を開始してから「こんなつもりではなかった」とならないよう、ここではスポット勤務における注意点を確認しておきましょう。
常勤先の就業規則を確認する
医療機関によっては副業を禁止していることがあるため、スポット勤務を検討する段階で就業規則は必ずチェックしましょう。副業開始前に副業届の提出が義務付けられていることもあるので、副業の可否と一緒に、副業届の形式と内容も確認してください。
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確定申告の有無を確認する
給与所得以外の所得が年間20万円を超えると、翌年確定申告が必要です。スポット勤務の報酬は高額設定されていることが多く、年間20万はすぐに超えてしまう可能性があります。すでに副業をしている方なら現在の収入額を確認して、必要なら確定申告を行いましょう。
確定申告が必要な医師とは?必要な書類と申告の流れ【FP解説】
本業に支障をきたさないようにする
とくに常勤先を持っている医師がスポット勤務も兼務する場合、体を休める時間が減ることで体力的にきつくなります。高年収や経験値アップにつながるといっても、本業に支障をきたすほど無理をするのはNG。スポット勤務は無理のない範囲にとどめましょう。
固定観念にとらわれないスポット勤務で収入と経験値アップを目指そう
社会全体で働き方の多様化が進み、医療界でも非常勤やフリーランスなどの新しい働き方を選択する医師も増えてきました。
スポット勤務には、常勤勤務にはないメリットがたくさんあります。スポット勤務での経験が、固定観念にとらわれることなく、自分に合った働き方を見つけるきっかけになることもあるでしょう。
明確なスポット勤務先のイメージがある方はもちろん、「友人や知人の紹介だと勤務先が合わなかったときに断りにくい」などスポット勤務探しに不安がある方も、ぜひ一度転職コンサルタントに相談してみてください。
ドクタービジョン編集部
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